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サーバールームとは?最適なゾーニングや運用の注意点をチェック
2021年01月18日
現代ではどのような職種でも、ネット環境を整備することが必須となっていますよね。
大企業にとっては、サーバールームを設置することが当たり前になっています。
「中小企業にとっては縁のないもの」と考えている経営者の方は少なくないかもしれませんが、いつ必要になるときが訪れるか分かりません。
ここでは、サーバールームの最適なゾーニングや、運用をするうえでの注意点などを解説していきます。
サーバールームとは
サーバールームとは、その字の通りにサーバーが置かれている部屋のことです。
サーバー(server)というのは、「サービスを提供する側のコンピューター」のことで、企業にとってのサーバーの役割は「ファイルの保管」「情報処理」「サービスの提供」などです。
サーバーにもいろいろな種類があって、個人向けのものだとデスクトップPCなどに使用されている縦型の機器を指しますが、ここでは紹介するのは企業向けの大型サーバーです。
中小企業などでは、サーバールームを特に設けていないケースも見られます。
しかし、ある程度の規模の会社になると、セキュリティ上の観点などから個別の部屋を用意して正しくサーバーを管理しなければいけません。
企業にとって大切なファイルや情報が詰まったサーバーは、情報漏洩や情報破棄が起きる直接の原因となることから、災害などにも十分な配慮をして安全な場所に設置する必要があります。
サーバールームの最適なゾーニング
大きな会社のオフィス内にはいろいろなエリアがあり、役割に応じたゾーニングが必要です。
特に今の時代は作業効率アップやモチベーションアップのために、ゾーニングが重要視されています。
サーバールームにとって大切なゾーニングは、セキュリティや安全性を保護することです。
したがって、できるだけ外部の人間が近づくことができない場所に設置することが大切です。
併せて、サーバールームではその中で他の作業をすることはないため、極力不要なものを置かないことがポイントです。
不必要なデスクや書類などをサーバールーム内に置いたせいで、サーバーを傷つけたり、火災を引き起こす原因となったりし、重要なデータを失ってしまうことにもなりかねません。
空調には十分な注意が必要
サーバールームのゾーニングについて、特に注意が必要な要素が「空調」です。
性質上サーバーは熱を発し、それがマシントラブルの原因にもなります。
それを防ぐためには、四六時中適正な温度を維持しなければいけません。
具体的には部屋全体を27度以下に保つ必要があり、サーバーの発熱部分は特に温度が上がらないように効果的に冷やす工夫をしなければいけません。
サーバーの置き場所をしっかり考え、なるべく熱を逃がす配慮が必要です。
大事なファイルや情報を守ることが最重要課題ですが、きちんと患部を冷やしてあげないと、余計な光熱費もかかってしまいます。
サーバールームの運用基準・注意点
企業の大切な情報が詰まっているサーバールームを適切に運用するためには、いくつかの基準が定められています。
サーバールームを設置するには、十分な安全を確保して大切な情報を守らなくてはいけません。
サーバールームは、その場所の責任者にもなるエンジニア以外にも、利用に関わる従業員すべてが定められた遵守事項を守る必要があります。
遵守事項に違反した際には、その内容によって罰則を科されることもありますので「自分は関係ない」という考えは持たないようにしましょう。
セキュリティに関する注意点
サーバールームは「外部の人間が近づくことができない場所に設ける」「災害などの安全性に考慮する」といった必要があることを前記しました。
しかし、その他にも注意すべきポイントがいくつかあります。
まず、他の作業をするオフィスとの共用はもちろんですが、他社のオフィスと隣接させてはいけません。
加えて、水道設備がある場所や危険物が保管されている場所からも遠ざける必要があります。
サーバールームに出入りできる場所は1ヵ所にして、人がいないときには常に施錠をしておきましょう。
窓があるとセキュリティ性が低下するため、もし窓を設ける場合は強化ガラスなどで対策しましょう。
必要に応じて、防犯カメラの設置や非常ベルなども導入してください。
運用に関する注意点
サーバールームには施錠が必要となりますが、鍵の管理を行う責任者を置いて入室管理を徹底する必要があります。
また、サーバールーム内には緊急通報用の電話や防犯カメラや非常ベル、入室管理に必要な機器などを設置しなければいけません。
したがって、設備類などの管理・点検を定期的に行う必要があります。
省スペースなサーバールームを実現するには?
オフィスの規模によっては、限られたスペースでサーバールームを設けなければならないということもあると思います。
その場合は、どのような工夫が必要なのでしょうか。
タワー型サーバーからラック型サーバーへの変更
サーバールームを省スペースにする場合、サーバーをタワー型からラック型に変更することが有効です。
タワー型サーバーは、デスクトップパソコンと同じ形状で、水平な場所にそのまま置いて保管します。
そのため、台数が増えた場合は、設置スペースの確保が不可欠になるのです。
台数が増えるほど、広い空間が必要になっていくので、スペースが限られているオフィスでは設置数に限界があります。
一方、ラック型サーバーは、箱型のサーバーをラック内で積み上げて保管することができます。
タワー型よりも縦の空間を有効に使えるので、床面積は少なくすることが可能なのです。
住宅で例えるなら、タワー型は戸建て住宅で、ラック型はマンションです。
同じ敷地でどちらがたくさんの家族が住めるか考えると、分かりやすいのではないでしょうか。
スリムなサーバー・最新型のサーバーを選ぶ
サーバーにはさまざまな種類があり、同じメーカーからスリムなタイプが販売されていることもあります。
サーバー1台につき数センチ程度の違いかもしれませんが、台数が多くなるほど、この差が大きくなります。
少しでもサイズの小さなサーバーを選ぶことで、省スペースにつながります。
最新型のサーバーに変更することも省スペースに効果的です。
最新のサーバーの場合、1台で数年前のサーバー10台分を集約できる可能性もあります。
10台のサーバーを1台に置き換えることができれば、かなりの省スペースになりますね。
まとめ
今では大企業にとってサーバールームはなくてはならいものですが、それがあることで常に情報漏洩のリスクも抱えています。
情報漏洩は信用を失うだけではなく、廃業・倒産という事態をまねいてしまう可能性もあり、とても恐ろしいことです。
大切なデータなどを守るために、サーバールーム内の温度管理や災害リスクに備えることはもちろん、セキュリティ面にも十分な配慮をしなくてはいけません。
万一情報漏洩した際に、社員同士で犯人捜しをしてお互いの信用を失わないためにも、サーバールームの運営には徹底した管理体制を整えることが重要です。
また、サーバールームをできるだけ省スペースに抑えたいという場合は、使用するサーバーの見直しもポイントになります。
サーバールームやサーバーの運用でお悩みの場合は、ぜひ当社にご相談ください。
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